「フィンなんか変えてもそんなに変わらない」というサーファーもいますが、はっきり言いましょう、フィンを変えれば確実にサーフィンは変わります!
自分の適性と、波のコンディションに合わせて、正しくフィンを選べているサーファーは多くないのではないでしょうか。
FCSはオーストラリア発のフィンメーカー。
地理的に近いこともあり、日本では最も使われているフィンですね。
実は、米国だとカリフォルニア発のメーカーFuturesの方がシェアは大きい。
J.J.フローレンスなど米国のプロサーファーはFuturesを使っているケースが多いのですが、米国以外のオーストラリアやブラジルのプロサーファーがよく使っているのがFCSフィンです。
日本のプロサーファーの場合はFCS使っている人が多いですね。
五十嵐カノアが使っているのもFCS。
フィンのことを知れば、自分とその日の波に最適なフィンが選べるようになり、サーフィンのテクニックの幅が確実に広がります。
FCSフィンの選び方の概要
サイズの選び方
FCSのフィンのサイズはXSやXLなどもありますが、ほとんど対応したモデルはなく、選択肢はS、M、Lの3サイズです。
さらに、成人男性ならSサイズの選択肢はなく、実質、MかLの2択となっています。
詳しくはこちらのページを確認ください↓
MとLのサイズでどれくらい違うかというと、大体フィンの高さで3mmほどの違い。
微妙な違いなので、サイズで決定的な違いがあるかというとそうでもないのですが、MかLで選ぶ基準は以下の通りです。
Mサイズ | ・一般的な体格なサーファー ・パフォーマンス系サーフボード ・小回りが必要な波 |
Lサイズ | ・体重があるサーファー(80kg以上) ・30L以上の浮力のあるサーフボード ・大きな波、パワフルな波 |
体重の軽い女性やキッズで、ボリュームが小さいハイパフォーマンスボードを使っているなら、Sサイズがおすすめです。
Flex(硬さ)
FCSでは、Glass系やCarbon系などさまざまな種類の素材を用意していますが、実際のところ、 Performence Core、Performence Core Carbon(PC Carbon)の2択です。
素材によって硬さが決まり、PC Carbonの方が硬い素材です。
硬い方がしなりが少なくなるので、パワフルな波に適しています。
フィンの大きさによってもFlexは変わります。大きなフィンの方がしなりが少しだけ大きくなり、柔らかくなります。
テンプレート
FCSでは、Reactor、Performer、Accelerator、Carverの4つのテンプレートが用意されています。
違いは、フィンの角度で、Reactorの方がフィンの角度が垂直に立っており、Perfromer、Accelerator、Carverの順でフィンが水平に寝ている形状となっています。
フィンが寝ている方が波にフィンが食いついてくれ、大きな弧を描くこともできるので、パワフルな大きな波に適しています。
フィンが立っている方が、クイックにターンができるため、早く波が崩れやすいビーチブレイクに適しているテンプレートです。
Foil
Foilとは、フィンの断面の形状のこと。
サイドフィンの断面が波状になっているInsideフォイルと、断面が真っ直ぐのFLATフォイルがあります。
Insideフォイル
フィンの断面に丸みがあり、水がスムーズに流れるように設計されています。
フィンに力を加えることで、力を生み出し加速することができます。
スムーズにターンがしやすく、加速性能も高いフィン。ビーチブレイクには最適なフィン形状です。
ただ、FCSのモデルの中では、EssentialシリーズのPerformerにしか設定がありません。
FLATフォイル
フィンの断面が真っ直ぐで、波を切り裂くイメージでターンできるフォイル。
上級者やプロが好む形状です。
センターフィンとサイドフィンのバランス
FCSのトライフィンには、センターフィンとサイドフィンのサイズが同じタイプと、センターフィンがサイドフィンより小さいタイプの二つがあります。
センターフィンが小さいことのメリットは以下の通り。
・ターン時にセンターフィンが抜けてくれるのでスムーズにターンできる
・トップでテールをずらしやすい
逆にデメリットとしては以下。
・安定感が少し損なわれる
・ボードを縦に少し持って行きづらい
ビーチブレイクの波にはどちかというと、クイックにターンできるセンターフィンが小さいタイプの方が合っています。
日本のビーチブレイクで使うためのFCSのトライフィンおすすめトップ7
フィンにはさまざまな形状がありますが、日本のビーチブレイクに最適はFCSフィンはどれでしょう?
ビーチブレイクに適したスペックをまとめると以下の通りです。
サイズ | 小さめ |
硬さ | 柔らかめ |
テンプレート | 垂直に立っている |
Foil | Insideフォイル |
センターフィンの大きさ | 小さめ |
全てのスペックがビーチブレイク向けにつくわれているフィンはないので、この組み合わせの中で、絶妙なバランスで選んでいきましょう。
No.1 Al Merrick Tri Fins サイズM
センター | サイド | |
BASE | 110mm | 116mm |
DEPTH(高さ) | 112mm | 115mm |
AREA(面積) | 8852mm2 | 9608mm2 |
SWEEP角度 | 35° | 36.6° |
FOIL | FLATフォイル | FLATフォイル |
テンプレート:Carver
素材:Performance Core(硬め)
センターとサイドフィンサイズ:センターフィンが小さい
テンプレートはCarverですが、センターフィンがかなり小さくなっており、テールをずらしやすくした、ビーチブレイクに適したモデル。
同じ形で、AireCoreの素材を使った軽量モデルもありますが、こちらのPerformance Core素材の方がスタンダードでおすすめ。
No.2 Performer PC CARBON サイズL
テンプレート:Performer
素材:Performance Core + Air Core(硬めで、軽い)
センターとサイドフィンサイズ:同じ
30L以上で、ロッカーがフラット気味の小波用ショートボードを使っているなら、最適なフィンがこれ。
適度にフィンの角度が立っているので、大きなボードでもコントロールしやすいです。
Insideフォイルで、フィンが力を生み出しやすいので、大きなボードでパワーのない小波コンディションに最適です。
No.3 H4 Tri Fins サイズ L
センター | サイド | |
BASE | 114.6mm | 116.5mm |
DEPTH(高さ) | 120mm | 115.9mm |
AREA(面積) | 9893mm2 | 10221mm2 |
SWEEP角度 | 37.2° | 38.3° |
FOIL | 50/50フォイル | FLATフォイル |
テンプレート:Accelarator
素材:PC Carbon(かなり硬い)
センターとサイドフィンサイズ:センターフィンが少し小さめ
30L以上のボリューム大きめのショートボードで、小さい波から大きな波まで対応したいならこのH4のLarge。
スイス製で、日本刀のような切れ味のフィンです。
フィンがとても硬く、大きな波でも安心感があります。
No.4 Sharp Eye PC Tri Fins サイズM
センター | サイド | |
BASE | 113.6mm | 113.6mm |
DEPTH(高さ) | 115.4mm | 115.4mm |
AREA(面積) | 9761mm2 | 9761mm2 |
SWEEP角度 | 34.8° | 34.8° |
FOIL | FLATフォイル | FLATフォイル |
テンプレート:Performer
素材:Performance Core(硬め)
センターとサイドフィンサイズ:同じ
2023年夏のスーパードライのCMで五十嵐カノアが使用していたFCSがこのSharp Eyeのトライフィン。
テンプレートがPerformerで、少しフィンが垂直に立っているモデル。
クイックなターンが可能で、クセがなくオールラウンドに使えるモデル。一本持っておくと、重宝するでしょう。
No.5 Matt Biolos Tri Fin Set サイズM
センター | サイド | |
BASE | 109.2mm | 109.2 mm |
DEPTH(高さ) | 116.4mm | 116.4mm |
AREA(面積) | 9347 mm2 | 9347 mm2 |
SWEEP角度 | 31.7° | 31.7° |
FOIL | FLATフォイル | FLATフォイル |
テンプレート:Reactor
素材:Performance Core
センターとサイドフィンサイズ:同じ
パフォーマンス系のショートボードで、クイックにボードを動かしたいならこのフィン。
いつも持っているフィンで、なかなかカットバックが難しいと感じるなら、試してみて欲しいフィン。
フィンの角度が立っていて、面積も小さめなので、クイックにターンできます。
No.6 Tokoro Tri Fins サイズM
センター | サイド | |
BASE | 115.5mm | 117mm |
DEPTH(高さ) | 115.7mm | 117.2mm |
AREA(面積) | 9196mm2 | 9449mm2 |
SWEEP角度 | 35.2° | 35.2° |
FOIL | 50/50フォイル | FLATフォイル |
テンプレート:Accelarator
素材:Performance Core
センターとサイドフィンサイズ:センターフィンが小さめ
ビーチブレイクから、台風の波までオールラウンドに使えるのがTokoro。
Al Merrickのフィンと似ているモデルですが、フィンの角度が立ち気味で、センターフィンがAl Merrickより極端に小さくないタイプ。
プロサーファーも多く使っているフィンです。
面積が小さめで、コントロールしやすく、ぜひ上級者に使ってほしいフィン。
No.7 Performer PC Tri Fins サイズM
センター | サイド | |
BASE | 111mm | 111mm |
DEPTH(高さ) | 115mm | 115mm |
AREA(面積) | 9554mm2 | 9554mm2 |
SWEEP角度 | 33.7° | 33.7° |
FOIL | INSIDEフォイル | INSIDEフォイル |
テンプレート:Performer
素材:Performance Core
センターとサイドフィンサイズ:同じ
ザ・定番のフィン。
インサイドフォイル採用で、スムーズターンと、フィンが波に力を伝えて加速できるフィン。
ビーチブレイクに最適で、ハイパフォーマンス系で、ロッカー弱めのボードに使いたいフィンです。
ガブリエル・メディーナはこのタイプのフィンをよく使っていますね。
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