【保存版】速い波を攻略するサーフィンの技術|最適なサーフボード、フィン

サーフ|Surf

速い波を攻略しよう

日本のサーフポイントはビーチが多いですよね。ビーチブレイクの波の特徴はブレイクが速いこと。立ち上がった瞬間に波に置いて行かれてしまったり、乗っても波のスープに捕まってしまってターンができなかったりと、ビーチブレイクの速い波は技術がないと乗りこなすのが難しいです。速い波が攻略できると、とにかくサーフィンの幅が広がります。

波まち時はラインどりを意識しておく

波まちの時から、ライディングは始まっています。波まちの時に考えておくべきは、波にどのようなマニューバラインを描くかということです。「ボトムターンをしっかりする」とか「カットバックで目線を・・」とかというような、ライディングのパーツのことを考えるのではなく、まずは大きな視点で、全体のライン取りをイメージしておきます。これができていないと、乗った後にラインを考えることになってしまい、体がついてこないです。

何度も波に対するライン取りをイメージしておきましょう。速い波でのラインどりは、テイクオフで縦ではなく横にボードを傾けて、波のボトムに降りず波の中腹の斜面を使って横に走ってからリップを見つけてアクションを決めます。Youtubeの動画などでは、テイクオフはまずはボトムに降りろみたいなことを言っているプロがいますが、確かにそれは遅い波なら正しい。速い波でそれをやってしまうとただただ捕まるだけです。

波は千差万別なので、それに合わせていろんなラインを描くというのが本当にサーフィンです。いつでも同じようなテイクオフ、同じ様なラインをイメージしていてはダメです。

ボードの角度を意識する

Youtubeのプロサーファーの動画では、よく「目線を向ける」ということが強調されています。ただ、私の経験ですが、目線を直しただけではライディングはそんなに変わりません。確かに目線は大事なのですが、目線より大事なのが波に対するボードの角度。テイクオフ時のライディングスタート時のボードの角度がファーストターンの全てを決めると言っても良いのですが、ほとんどのアマチュアサーファーは意識できていないと思います。

速い波のTakeoff

パドルを力づよく

速い波はウネリの状態からブレイクするのが速いので、波に置いて行かれないように力強くパドルしなければなりません。しっかりボードの下に手を入れて”深く”パドルしましょう。たまにボードの横の部分をパシャパシャとイグアナのようにパドルしているサーファーを見かけますが、それだとスピードは出ないです。肘の角度を20~30度くらいにして深くパドルします。

この時、パドルを急ぐあまりボードが右へ左へ傾いてしまうと失速しますので、ボードは真っ直ぐ安定するようにします。

テールを感じろ!

速い波の時ほど、テールで波を抑えるようにイメージします。テールを波に沈めて、ノーズを上げるイメージです。ノーズが上がれば、ノーズを横方向へ向けることが容易になります。いつも速い波で捕まってしまっているサーファーは、テールを意識することでサーフィンは変わります。テールをイメージしづらいようであれば、ノーズを上げるという意識でもOKです。

ボードをテイクオフで横向きに

これが最も大事なのですが、テイクオフでボードの向きを水平方向に向けます。これがサーフィンのラインの全てが決まるので、これはしっかり意識しておきたいです。Youtubeで、テイクオフ時はボードを真っ直ぐに下におろすというプロがいますが、これは厚い波や海外のリーフブレイクの場合は良いのものの、速い波の場合はただ捕まってしまうので、真っ直ぐボードを下ろすのはNGです。

波は千差万別なので、どんな波でも同じテイクオフというのはありえなくて、波によってテイクオフのアプローチも変えないといけません。

速い波の時のテイクオフの角度のイメージ

テイクオフ直後は低い姿勢で

テイクオフでは、膝を深く曲げて低い姿勢です。お尻をボードにつくくらい下げて、膝は空を向くくらい曲げます。頭の位置が肛門の上あたりくるように意識しましょう。頭が前に出てしまうとボードに体重が乗らず、失速してしまいます。まあ、とにかく低い姿勢です。低い姿勢になることで、イメージだと1.5倍くらいスピードが違います。

テイクオフ時に早めに立ち上がって、足の屈伸でスピードを出そうとするサーファーがいますが、これは逆効果です。試しにスキー場でスキーに乗ってみてください。一番スピードが出るのは、スキー板の上でしゃがんで体育座りのようにお尻を落としてしまうことです。斜面では、低い姿勢と後ろ体重が最もスピードがでます。

バックウォッシュ時のTips

速い波でもバックウォッシュが強いと、体が後ろから押されるような感じになってテイクオフがしづらい。バックウォッシュの波を制覇するには、「テイクオフ時はさらに低い姿勢」です。テイクオフで立ち上がってしまうと、後ろから背中を押されるような形になって、体が伸びてしまいます。これではバランスが取れません。バックウォッシュの波の時こそ、低い姿勢でのテイクオフを意識しましょう。

速い波に最適なサーフボード・フィン

ロッカー強め、ボリューム抑え目が良き

速い波の場合は、素早くテイクオフしないといけないのでボリューム大きめのサーフボードが良いと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、小波用Thrusterやツインフィッシュのようなボリュームのある板は速い波には向いてないです。まず、ロッカーが弱めなので、テールを抑えてノーズを上げることに不向きです。これでは、横方向にボードを持っていきづらい。

例えば、スキーやスノーボードで急斜面を滑る時、頂上から斜面が見えないような急斜面を滑り降りようとする時、普通なら、真っ逆さまに降りるのではなく、斜め方向に降りて行くのですが、この時、スキー板やスノーボードが反ってなかったらどうでしょうか?麓の谷方向に降りて行ってしまってなかなか山側へターンしづらいと思います。サーフボードも同じで、ロッカーがないと横方向の揚力が得られず、波に捕まってしまいます。

速い波に適しているサーフボードは、ボリューム抑えめでロッカーがミディアムからアグレッシブのハイパフォーマンス系のThrusterです。ボリュームを抑えめにすることにより、テールが沈めやすくテイクオフでサーフボードを地面に対して水平に保ちやすくなります。ロッカーがあることは非常に重要で、反ったロッカーによりノーズを持ち上げやすくなります。ロッカーがあるボードに乗ることで、ボードが足に吸い付く感覚が得られ、クイックなターンも可能となります。

おすすめ速い波のサーフボード TOP3

一位: JS Industries Monsta 10

JSのハイパフォーマンスボードの定番中の定番Monsta。ハイパフォーマンスThrusterの名作です。実際にボードを持ってみると、スペック以上に薄く感じます。ボードにボリュームがあると、速い波では邪魔になってしまいます。速い波の中腹から飛び出すイメージが湧いてくる形状。海外の波でも調子いいので、大波や速い波用に持っておくと便利です。

二位: SHARP EYE Storms

五十嵐カノアが乗っているボードメーカーSharp Eyeの。京オリンピック会場の志田下ポイントに向けて開発されたモデル。日本のビーチブレイクの速い波に対応するならこのボードがおすすめ。

三位: Channel Islands CI.2 Pro

Channel Islandsの新作。CI Proは少しロッカーが強すぎて不評だったのですが、CI Proのロッカーを少し緩くして、アマチュアサーファーにちょうど良いロッカー具合に仕上がっています。

最適なのはトライフィン

フィンで大きくスピードが変わるというものではないですが、速い波では斜面が急なので、小さいターン弧を描くのに適しているトライフィンのフィンセッティングがGoodです。

ツインフィンだと小さい弧のラインを描こうとするとフィンが抜けてしまうことがあります。ひたすら横に走って速い波を抜けたいということであれば、クアッドのフィンセッティングもありですが、急激な縦へのターンは苦手。

フィンは角度が立っているもの

クイックな反応が必要なので、フィンはフィンの角度が立っているものを選んだほうが良いです。角度が立っているほうが回転半径が小さく、減速、加速のスピードコントロールがしやすいです。FCSなら、ReactorもしくはPerformerタイプ、Futuresなら、PivotもしくはNeutralタイプです。ちなみに、速いビーチブレイクが特徴的な千葉北の志田下で観察していても、プロが使っているのは、Al MerrickのRactorタイプかPerformerタイプが多いです。小さいマニューバを描けるフィンを選択して、トップからアップスで横に走って、最後のブレイクポイントでエアーで飛び出すというスタイルに適しています。

サイズはMがおすすめ

速い波では回転半径の小さい弧を描かないといけないので、日本人の通常の体格の男性ならサイズはMがおすすめです。

おすすめ速い波のFin TOP3

一位: FCS Al Merrick Upright Fins

Al Merrick のフィンは名作揃いで、FCS、Futures共に多くのAl Merrickのモデルがあるのですが、その中でも速い波用のフィンがこのAl Merrick Upright Finsです。サイドフィンの角度が立っていて、面積も広く横に走る時にスピードをつけやすい。そして、急激なターンも得意。Al Merrickのフィンの特徴なのですが、センターフィンがサイドフィンより小さく、トップターンでテールをずらしやすい。速い波が特徴的な千葉北の志田下で入っているプロが使っていることも。

二位: FCS Performer TRI FIN SET

FCSの基準になるオールラウンドのフィン。面積が小さく、フィンの角度が立っているタイプです。パリのオリンピックで銅メダルを取った現役最強グーフィーフッター、ガブリエル・メディーナが愛用しているタイプ。速い波でメディーナのようにスピードを出して浅めのボトムターンからエアーを決めるようなライン取りが可能。Performerだけが Foil(フィンの断面) にInside Foilを採用しており、水の流れを感じるスムーズな乗り味も楽しめます。

三位: Futures Vector 3/2 Alpha Thruster

Futuresのフィンセッティングのボードを使っているならぜひ試して欲しいのが、このVector 3/2 Alphaです。フィンの形が特徴的。先端がスクエア形状になっていて、波をキャッチしやすい。速い波でのターンでも力が伝わりやすい。Futuresの中でも角度が立っている方。

四位: Deflow Highline

Deflowはフランス初の今注目のサーフギアのメーカー。その中でもSpeedが出せると言われているのが、定番モデルのHighlineです。これから注目のメーカーで、品薄が想定されるので、今のうちに手に入れておいた方がいいかも。FCSでもFuturesどちらでも使えるようにモデルがラインナップされています。

DEFLOWのフィンは、FCS2はEVOというモデル、FuturesはFULL TABというモデルを選べば大丈夫です

五位: Deflow LEGI ALONSO 

サイドフィンがかなり大きく、センターフィンが極端に小さいトライフィン。かなり特徴的で、ツインフィンに近い。横にスピード出して走って、トップでテールをずらす、そのままエアーに挑戦でも。FCSでもFuturesどちらでも使えるようにラインナップされています。

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