長年、板やウェアでは圧倒的な支持を得ながらも、ブーツだけはラインナップになかったARMADA。
私の場合、長らくFULL TILT の Classic シリーズを使ってきたのですが、「高速域での安定性が足りない」「クイックなターン時のブーツの反応がルーズ」と感じていました。また、歳を重ねるにつれ、パークに入る回数より、フリーランや不整地での走行がメインに。そうなると、パークも時々入りつつ、高速走行も楽しみたい。
そこで2024-25シーズン、朗報がありました。
2025-26シーズン、ARMADAがついにスキーブーツ市場へ本格参入。「AR ONE」シリーズの発売。
また、最新情報では、2026-27シーズンも、2025-26シーズンの AR ONE がそのままモデル継続決定とのこと。
そうなると、もう早めに買うしかありません。
ちなみに、ARMADA AR ONE は単なるブランドロゴをつけただけのOEM製品ではありません。ARMADAがゼロから開発した完全オリジナルのブーツ。
このフリースタイル、フリーライドブーツの最終解とも言える ARMADA AR ONE のモデルごとの選び方を解説します。
1. ARMADAスキーブーツ「AR ONE」その特徴と魅力
ARMADAが満を持して投入する「AR ONE」は、「フリースタイル・スキーヤーのための最適解」を追求して開発されたとのこと。レース用ブーツの派生ではなく、パーク、ストリート、そしてパウダーを自由に滑るために設計されています。
AR ONE はフリースタイルスキーブーツ提案 K2 Revolve (旧Full Tilt Classic) Methodや、DALBELLOの IL Moro などと同じように3ピース構造になっています。ただ、外側のピースが上部(膝側)のピースに包まれる形になっており、3ピースでありながら、2ピースのブーツのようにしっかりした構造になっています。
使用した感覚としては、3ピースというよりは、かなり2ピースに近いです。
気になるサイズ感は、モデルによって違うのですが、K2 Revolve シリーズに比べるとほんの少しだけ小さいかなという感覚です(インナーが違うからだと思います)。
私の場合、実測の足のサイズが、右足26.5cm、左足26.7cmで、Fultilt Classic の26.5サイズを履いていたのですが、ARMADA AR ONE の25.6cmだとかなりキツく感じられ、27.5cmのモデルにしました。Full Tilt よりフィット感が高く、フレックスもしっかりしているので、少しつま先に余裕がある27.5cm で快適に、またトリックや滑りの感触も良いです。
AIR ONE のサイズ選びで迷った場合は、少しサイズを上げてみるのをおすすめします(実際私の場合は、実測が26.5~26.7なので、26.5か27.5かで迷う感じでした)。
主な特徴は以下の3点です。
- プログレッシブなフレックス設計
着地の衝撃を吸収し、スネへの負担(シンバン)を軽減する独自のフレックス特性を持っています。2ピース構造のスキーブーツのようにガチガチに固めるのではなく、足首の可動域を確保しながら、限界点ではしっかりと粘る。これにより、バタートリックのような繊細な動きと、ビッグキッカーでの安定性を両立しています。 - ARMADAスキーとの完璧なマッチング
ARVシリーズやEDOLLOといったARMADAの板と組み合わせた際、パワー伝達が最適になるよう設計されています。ブーツの重心位置や前傾角度が、ARMADAの板のスイートスポット(センター寄り)を踏みやすいように調整されており、セットアップでの相乗効果が抜群です。 - 軽量かつタフなシェル構造
ハイクアップやパークでの激しい動きを想定し、新開発の軽量素材を採用。同時に、エッジによる削れや衝撃に強い耐久性を持たせており、ハードなシーズンを共に戦えるタフさを備えています。
2. モデルごとの違いと選び方
2025-26モデルとして展開される「AR ONE」シリーズを選ぶ際、最も重要なのは「自分のスタイルとフレックス(硬さ)のマッチング」です。ここでは、ラインナップされるフレックス帯ごとの違いと、推奨されるスキーヤーのレベル・用途を解説します。
まず、AR ONE は、130、120、110、100、90 の5つのモデルがありますが、大きく二つのグループに分かれます。
130、120 = 高速走行でも負けないフリーライド系モデル
110、100、90 = ジブやキッカーで活躍するフリースタイル系モデル
130、120のモデルと、110、100、90のモデルとは根本的に設計コンセプトが違います。デザインは同じようなものですが、性能は全然違います。この辺りは頭に入れてモデルを選びましょう。
ただ、ジブやキッカーメインのフリースタイルスキーヤーでも、多くは(ざっくり3~4割)、3ピースのフリースタイル用モデルではなく、2ピースのブーツを使用しています(主には、自分の足に合っているからという理由)。最終的には、自分の足にフィットするかどうかで選ぶもの良いかと。
① AR ONE 130 (ハイパフォーマンスモデル)
個人的には最もフレックスの高い、AR ONE 130 が最も気になっていたのですが、実際に足を入れてみると、個人的にはAR ONE 120 のフィット感の方が合っていました。
インナーの形が130と120とでは違うので、単純に硬いからOKというわけにはいかないです。120の方が包み込まれる感じ。
AR ONE シリーズの中では最高峰のモデルだけあってデザインがかっこいい。
- 特徴: シリーズで最も硬いフレックス。高いレスポンスと強力なホールド力を持つフラッグシップモデル。
- こんな人におすすめ:
- ビッグエア・パイプ: 高速域でのアプローチや、巨大なキッカーでの着地安定性を求める人。
- フリーライド: パウダーや荒れた斜面をハイスピードで攻める人。
- 上級者、エキスパート: 脚力があり、板をたわませる技術があるエキスパート。
- メリット: 高速安定性が抜群で、ハードな着地でも潰れません。
② AR ONE 120 (ハイパフォーマンスモデル)
私が使っているのが、このAR ONE 120です。
AR ONE 110 も良かったのですが、AR ONE 120 の方がインナーが違うためか、フィット感が良く、踵、足先のホールド感もしっかりしているので、こちらにしました。
パークでも遊ぶのですが、よりパウダーでのフリーライド、不整地、高速走行よりでブーツの反応が良い硬いモデルならこれ、という感じで選びました。
実際、AR ONE 110 とは作りがかなり違っている印象でブーツ自体がしっかりしています。フレックスの違いは10しかありませんが、110 と 120 だとそもそもブーツのコンセプトが違う感じ。
- 特徴: 硬いフレックス。高いレスポンスと強力なホールド力を持つフラッグシップモデル。
- こんな人におすすめ:
- ビッグエア・パイプ: 高速域でのアプローチや、巨大なキッカーでの着地安定性を求める人。
- フリーライド: パウダーや荒れた斜面をハイスピードで攻める人。
- 上級者: 脚力があり、板をたわませる技術がある上級者。
- メリット: 高速安定性が抜群で、ハードな着地でも潰れません。
③ AR ONE 110(パークメインモデル)

AR ONE シリーズで最も売れているモデルです。
ジブやキッカーメインで使って、履いた感触がよければこのモデルがおすすめ。
K2 の 3ピースのフリースキー用ブーツ Revolve や Method に比べてかなりしっかりしているので、3ピースのブーツだと柔らかすぎる、もっとしっかりしたブーツが良いというスキーヤーに最適です。
サイズは少しキツめなので、ワンサイズ上げても良いです。
- 特徴: 最もバランスの取れた中核モデル。
- こんな人におすすめ:
- パーク全般: キッカーもジブもバランスよく楽しみたい人。
- 中級〜上級者: 1日中履いていても疲れにくく、様々なコンディションに対応したい人。
- スタイル重視: グラトリや地形遊びなど、足首を使ったスタイルを出したい人。
- メリット: 膝を入れやすく、スタイリッシュな滑りが可能。最も汎用性が高く、最初のARMADAブーツとして最適です。
④ AR ONE 100(パークメインモデル)
AR ONE 110 と同じコンセプトで作られているモデルが、100です。
110と100だとフレックスの違いもありますが、インナーの形が違うのでここはフレックスというよりフィット感で選んだ方が良いと思います。
- 特徴: 硬すぎず柔らかすぎない、最もバランスの取れた中核モデル。
- こんな人におすすめ:
- パーク全般: キッカーもジブもバランスよく楽しみたい人。
- 中級〜上級者: 1日中履いていても疲れにくく、様々なコンディションに対応したい人。
- スタイル重視: グラトリや地形遊びなど、足首を使ったスタイルを出したい人。
- メリット: 膝を入れやすく、スタイリッシュな滑りが可能。最も汎用性が高く、最初のARMADAブーツとして最適です。
⑤ AR ONE 90(パークメインオールラウンドモデル)
ARMADA のカタログでは、初級者向けとなっていますが、実際のところはほとんど K2 Revolve 、Method シリーズに近いモデルです。
フレックスが100程度のFull Tilt や K2 の フリースタイル用ブーツからの乗り換えがスムーズかと思います。ARMADA AR ONE の場合、フレックスが90でも2ピースに近い構造なので、固く感じるのでこの90くらいで今までの3ピースブーツと同じくらいの硬さの感覚。中級者や上級者が使っても全然問題ないモデルだと思います。
- 特徴: 柔らかく、足首の自由度が高いモデル。
- こんな人におすすめ:
- パーク全般: レールやボックスでのプレス、バター系トリックを極めたい人。
- 軽量なスキーヤー・女性でも: 硬いブーツだと板を操作しきれない人。また、通常体重のスキーヤーでも柔らかいブーツが好きな人。FT Classic シリーズからの乗り換えにも。
- 中級者: 中級者でもパークでの扱いやすさを最優先したい人。
- メリット: プレス系のトリックが驚くほどやりやすく、スネが痛くなりにくい設計です。
3. 他の3ピースブーツとの違い
フリースタイルブーツ界の定番である「K2(旧Full Tilt)」や「DALBELLO」と、新星ARMADA AR ONEはどう違うのでしょうか。
| 比較項目 | ARMADA AR ONE | K2 FL3X (旧FT) | DALBELLO IL MORO |
| 構造 | ハイブリッド / 2ピース進化系 | 3ピース(カブリオ)構造 | 3ピース(カブリオ)構造 |
| フレックス感 | 粘りがあり、後半で踏ん張る | リニアに曲がり、底付きしない | スムーズだが、反発が強い |
| 足幅(ラスト) | 標準〜ややゆったり | モデルにより極端に狭い〜広い | ややタイト〜標準 |
| 強み | ARMADA板との相性・トータルコーデ | 圧倒的な膝の入れやすさと実績 | 衝撃吸収性とホールド力のバランス |
| 弱点 | 初年度モデルのため市場実績が未知数 | 水の侵入やバックルの破損リスク | 重量がやや重い傾向がある |
K2やDALBELLOが「3ピース構造」特有の独特なフレックス(膝が前に出やすい)を売りにしているのに対し、ARMADA AR ONEは「より現代的なスキー操作」に合わせて作られています。
最近のフリースタイルスキーは板自体が進化しているため、ブーツには過度な柔軟性よりも、「軽量さ」と「正確なパワー伝達」が求められる傾向にあります。AR ONEはそのトレンドを抑えつつ、ARMADAらしい遊び心を残した設計と言えます。
決して安い買い物ではありませんが、スキーブーツは滑りの質を決定づける最も重要なギアです。特にARMADAの板を使用している場合、AR ONEを選ぶことで得られる「操作感の一体感」と「ブランド統一によるモチベーション向上」は、価格以上の所有感を満たしてくれます!

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